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2012年2月1日水曜日

厳冬期の富士山へ その2

2011年12月10日 御殿場ルートの中継小屋(廃屋)
日の出を待ちながらストックからピッケルへ持ち替え中
その1の続き。
今回はリスクについて。
※ 以下、初心者の乏しい経験と知識をベースにした話ですよ!

厳冬期の富士山チャレンジに向けてリスクについて考える。
昨年12月から初めて富士山に行くようになったがこの間にも遭難事故が起きている。

二次情報だが富士山遭難・事故メモ(富士山高所科学研究会)から2011年12月以降の分をまとめてみた。
同期間のこれ以外の遭難もいくつか知ってるが孫、ひ孫の情報を拡散するのもアレなので1つのソースからのみで。
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<12月4日>
9合目下山中に遭難、不明
大学2年男性(20)、単独。
時間切れで登頂断念、友人に下山する旨メールするが帰らず。富士吉田署が捜索開始。滑落と思われる。

<12月10日>
*自分が7合目付近で登頂断念した日。超強風だった。
6合目付近で遺体発見
外国人と思われる登山者。富士吉田署員が12/4の学生を捜索中に発見。

山頂付近から滑落 骨折と凍傷
男性(60)。滑落を目撃した米軍所属の登山者が救助。
当日はヘリが飛べずアックスで小屋をこじ開け一晩ビバーク。
 *たまたま滑落の様子が写った動画(救助した登山者撮影)がyoutubeにupされてる。
  何度も繰り返し見た。また富士山に行こうとする自分の戒め、自律のためになる。

<1月13日>
スバルライン5号から入山、不明
米国籍男性(33)。日本へ出張中に単独入山。予定を過ぎても下山せず捜索開始。

<1月15日>
新7合目付近で遺体発見
高校1年生男子(16)。凍死と思われる。事故か自殺か不明。遺書は無い。
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今冬季から富士山に興味を持ったのでそれまでは冬富士の恐ろしさなど知らなかった。
いざ行こうと情報を集めるとかなり危険だと知る。
過去2回の経験を経た自分的なリスクはこんな感じ。

突風による滑落、体力消耗
体が浮くほどのものもある。
雪や砂を巻き上げながらやってくるので見晴らしのいい低高度でそこそこの視界がある状況で立ち止まっていれば突風がやってくるのがわかる。
あ~、来る来る! ・・・あの瞬間が怖い。
でも、斜面を登ってるので普通は視線が下向きで常に眺めてるわけにもいかない。

多くの滑落事故はこれが元のよう。
経験では突風が来たら、
→ ビビって耐風姿勢 (同時に、掴めるものが無いか必死になってる)
→ 更に同時に落下物が無いかヒヤヒヤしながら必死に上方をキョキョロ
と、かなり焦る。そんなことばかりなのでどんどん行動スピードが落ちていく。
落下物による負傷
氷や石。山頂に近づくほど岩に囲まれ氷も多いので怖い。
12月はヘルメット無しで挑戦した。 (これはあまり言いたくなかった。怒られそうで。)
長田尾根碑から先ではほんとに怖かった。
2回目の12/17は風が弱かったとはいえたまに突風が来ると氷とか落ちてきてヒヤヒヤ。
ヘルメット必携!

氷上歩行での滑落
アイゼンを引っ掛けて滑落するリスクがある。
御殿場ルート12月の経験では7合目以上で滑落のリスクあり。
実際怖い。アイゼンワークを強化するしかない。

長時間行動での消耗
夏なら車で行ける行程も冬季は封鎖。かなり下から歩かないといけない。
歩き始めたら避難小屋は無い。夏季営業小屋は越冬のため厳重に施錠、板打ち(そんな言葉あるのか?)されてるし雪と氷に埋もれてる。体力付けるしかない。

厳寒下での消耗
汗がアウターの下で凍る。
めちゃくちゃ寒いがハードウェアで解決できる。


と、リスクは多いがその分達成感や感動は日常では得がたい。
そろそろ装備の準備をします。


<厳冬期の富士山へ>

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